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〈5〉『ヘーベルメゾン』タイポグラフィ新聞広告
別のページで「タイポグラフィ広告」をいくつかご覧いただきましたが、ここではひと味趣向のちがう「タイポグラフィ広告」をご紹介します。前ページでご紹介した一連の「漫画手法広告」と同じ、賃貸マンション経営を訴求する広告です。タイポグラフィの「美しさ」をねらったものではなく、あえてビジュアルに頼らず、コピーワークだけで訴求しようと覚悟して企画しました。文字サイズが小さく変化していく独自の手法を開発、多いときは1000件以上!少なくとも500件程度の驚異的なレスポンスがある、強い説得力を持つ原稿となりました。

制作メモ■ 「賃貸マンション経営」の訴求はとても難しい作業で、いろいろとアイディアを盛り込んだビジュアルを使ったオーソドックスな広告では、これといった成果をあげることができないでいました。前ページの「漫画手法」は、施主に有利な提案を、営業マンのやりとりのなかで語る具体的なストーリーが功を奏して、毎回数百件の資料請求が継続的にありました。ところが、この漫画の描き手がメジャーデビューしたため、新しい効果的な手法の広告企画が必要になったのです。
『「漫画手法」のエッセンスだけを抽出したらいいんじゃないか』というのがこの「タイポグラフィ広告」企画の原点でした。2001年1月に一本目を出稿してから、これまでの9年間に44本もの原稿をつくりました。しかもその訴求内容は「ほとんど同じ」です。初期では、語り手を替えたり、大阪弁だったりとモノクロで文字だけのデザインですが、注目率を上げるために次第に色を入れたり、マーキングしたりと話の内容に関連したイメージビジュアルを添えたりしていきます。さらに、新聞広告という出自を遊ぶかのように、お茶をこぼしてみたり落花生の殻受けにしたりと、いろいろなアイディアを取り入れてレスポンス向上につとめました。この手法の広告は現在もつづいています。

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