プロフィール&システム

わたしのオーディオシステム〈その1〉スピーカーシステム

■エール音響のホーンユニットをメインとした4ウエイマルチアンプシステム。(2007年12月現在)
中低音・中高音・高音の各ユニットとも、特注のオールパーメンジュール製/低音ユニットはオーディオノート製2001W、38センチウーハーを使用。
ウーハーボックスについてはエクスタシーオーディオ「低音エクスタシー」参照。



「オーディオ、一穴主義」

私はけっこう浮気性だ。もっとも、ほ乳類のオスというものは自分の子孫を残そうという本能で、メスを見つけりゃ追いかけ回したりするらしいから、人間の男は基本的に皆、浮気性なのかもしれない。オーディオマニアにも浮気性は多い。オーディオの浮気性と、女性に対する浮気性には、生理的に共通点がたくさんある。このサイトをエクスタシーオーディオと名付けたのも、「オーディオVS男」と「女性VS男」がニアリイコールだからだ。

現在のオーディオ業界というのは、そんな男の浮気性によって成立しているといっても過言ではない。「マークレビンソンちゃん」にぞっこんかと思っていたら、いつの間にか「ゴールムント嬢」に乗りかえたりとか。金に飽かして取っ替え引っ替えしているのは、実に下品だが、うらやましい。DオーデオとかOウニオンとかをひやかすと、まるで吉原でお茶引く遊女みたいに、ずらりと並んだキラキラの機器を前に、馴染みの客が店員と親しそうに「アンプジラはどうなの?」なんて話している。中古機器コーナーなんて吉原そのものだ。誰か知らないマニアがいじくりまわして鳴らしたあげく捨てた女、じゃなかったオーディオ機器。ほどよくエージングが進んで音も練れているはずだ。

オーディオ専門誌のマニア紹介コーナーなどで「おまえの部屋はオーディオショップか!」と雑誌に向かって突っ込みを入れたくなるような、複数のオーディオシステムを部屋いっぱいに積み上げているマニアの写真が紹介されていることがある。実に下品な光景だ。複数のシステムを所持している主な理由は「ソフトによってシステムを替える」ということらしい。メカ好きが高じてとか言うのならまだちょっとは理解もできるが、ひとつのシステムでは満足な音が出せないものだから複数のシステムを所持するなんて、ほんと下品きわまりない。本妻と妾と愛人を、みんなひとつの部屋に同居させているようなもんじゃないか。恥ずかしくないのか。ヘタすると、すでに使っていない別れた元妻みたいな機器まで部屋の隅にあったりする。複数システムを所持したけりゃ、せめて部屋を換えろっていうの!

「美人でスタイルが良くてセックスが良くて性格が良くて健康でお金がかからなくて」というような女性はたぶんいない。「デザインが良くて音が良くてコンパクトで使い勝手が良くて壊れなくて安くて」というようなオーディオ機器もたぶんない。だが、オーディオには使いこなし・組み合わせの妙、というものがある。良識あるオーディオ評論家が「オーディオ機器はそれを使う人によって音が変わる」というのは、そのとおりだと思う。同様にカミサンも「使いこなし」次第なのかもしれないが、こればかりは意思のある相手だけに、丈夫なだけでなかなか良い音色は聞けないし、ヘタをするとこっちがすっかり使いこなされていたりする。

更新日 2020-04-26 | 作成日 2020-04-26