褌とブラ

2009年1月3日



需要と供給


私が下着フェチなのは、いくつかのコラムでカミングアウトしている。下着、それも透けものに反応する。自分自身で女性用下着を着用したり、頭にかぶったり、下着泥棒するわけではない。あくまでも女性が着用することが前提の下着フェチだ。女装趣味の男性はたくさんいるようで、その手の嗜好を受けとめてくれるサロンは不況にも強く繁盛しているみたいだ。
世の中に、そうしたフェティッシュな女装趣味とはまったく別の嗜好で、ブラジャーを付けることを好む男性がたくさんいることを、ルポライター青山まり女史の著書「ブラジャーをする男たちとしない女 」で知った。ここでいうブラを着用することを好む男性は、下着フェチとはまったく違うらしい。ブラを付けることで安心感を得られるという。私など、どちらかといえば何にも身に付けていないほうが安心感を得られるくらいなので、その心情を理解することはできない。
そんな切ない嗜好の男性向けに、最近「男性用ブラジャー」が発売された!
販売ショップサイトを覗くと、数ヶ月先まで予約でいっぱい!デザイン形状は一つだが、カラーはブラック・ホワイト・ピンクの三色あり、さらには「バレンタインデー限定☆豹柄メンズブラ上下セット(ブラウン・ピンク・ブルー)」まである。
価格はおよそ3,000円、バレンタインデー限定セットは上下で5,000円。サイズは3サイズで、アンダーバスト80〜90・トップ90〜100となっている。アンダー90ということは、メタボなおじさんには着けられないだろう。
メンズブラ発見に盛り上がっていた矢先の12月半ば、朝日新聞「ブームの卵」欄に「女の子専用ふんどし」発売の記事がでているではないか!
この「わたしはたわし」コラムの「究極のメンズショーツ」のページで、タレントの高樹沙耶さんが、ふんどしを愛用していることにふれたことがあるが、出所はそこらしい。締めつけない、自然志向の女性用下着なのだそうだ。
ワコールの子会社「ウンナナクール」が発売した「ななふん下」という製品。「ななふん上」というホルターネックのブラも同時に発売だ。実は「ふんどし」というアイテムは、フェチ嗜好者が多く「褌フェチ」は、一般的で歴史のあるジャンルなのだ。フェチに一般的もないが、どちらかというと褌はSM嗜好者の味付けで、せめられる女性の股にくい込む赤褌というのは、わりと古典なビジュアル。自然志向とかナチュラルとかリラックスとかいう感性とは対極のアイテムだったのだ。時代はユニセックスへと向かっている。
(まったく違う話だが今日1月3日、箱根駅伝で自宅近くにある東洋大が総合優勝した。ここ数年、箱根駅伝をテレビ観戦していていちばん気になること。それは選手たちの「眉毛」だ。ほぼ全員の選手がきれいにソリを入れて、眉を整えてイケメン君になっている。きれいな男たちががんばる姿はいい。時代はほんとに変わった)
ネットで調べてみると、すでにファッショナブルな女性用褌を販売するサイトがあった。カラフルな花柄やアロハ柄、セクシーなレース素材のもの、エプロン風のデザインのものまである。このサイトでは女性用ふんどしに「パンドル・ショーツ」(フランス語で垂れるという意味)という洒落た名前をつけている。最大手ワコールが参入してきたことで、女性用ふんどしがメジャーになる日は近い?(^o^)
ニッチ、すきま、マーケッティング・・・、なんだか知らないが下半身にとってはいい時代になってきた。経済もがんばれ!

更新日 2020-04-26 | 作成日 2020-04-26