瀧田式CDラック

2008.3.5

買物と収納の日々

私のような買物大好きオヤジというのは、わりと珍しいらしい。たいていのオヤジは、カミサンの買物に嫌々付き合うが、私は嬉々として一人で買物をする。まれに家族と一緒に買物をすると、家族をふり回し憔悴させる。バーゲンセールでストレス解消していることは、ほかのページにも書いたとおりだ。


そんな買物行為は生活を圧迫する。いや、経済的な話ではなく収納の話だ。買物をつづけていると収納が必要になる。収納スペース確保のために生活空間が圧迫されていく。だが買物だけはやめない。お金は生活の血だ。血が不足すると貧血、金が不足すると金欠。だが血はちゃんと巡っていないと不健康な状態になるように、金を貯めてばかりで使わないのは、血が滞っている不健康な状態といっしょなのだ。だから適度にお金を使うのは、金の巡りをよくする(はずだ)。


買物好きで音楽好きの私には、CDも楽しい買物アイテムだ。したがってどんどんたまっていく。小さいとはいえCDも500枚1000枚とたまると、それなりのスペースが必要になりる。壁面収納は、当然壁の面積分しか使えないから、収納家具メーカーはいろいろと知恵をしぼって商品をつくり出している。文庫本用のような棚を縦にして、足下にキャスターをつけ、出し入れできるようにしたスキマ家具は、我家でも子どもの漫画本やDVD収納に使っている。しかしこれは構造的に奥の方に入れたアイテムの取出がしずらい。


CDはこれだけ普及しているのに、そのわりに使いやすくて省スペースなCD収納庫はなかなか見つからない。ならば作ってしまえ、と決心して完成させたのが瀧田式CDラックだ。


左の写真のように、右チャンネルスピーカーと穿きだしサッシ窓の間のわずかなスペースを活かすべく製作した、縦長可動式のラックである。
すべてを自作したわけではなく、ベースにはメーカーの収納ボックスを利用した。「audio-technica SCD-60 ST CDキャビネット」というの60枚CDを収納可能なパーティクルボード製の収納ケース。もともとスタッキングできる商品なので、積み重ねるのは簡単だ。このケースをぜんぶで12台使った、720枚入る折畳み可動式CDラックである。


仕掛けは簡単で、6台づつ積み上げたケースを対面させて、裏側を蝶番で止め(左下写真)、観音開きにする。下部にはキャスターを付けて、手前の面には把手をつける。これだけの作業である。ケースはダボで積み重ねただけだと動かしたときに不安なので、上下を両面テープで貼り付けてある。キャスターはぜんぶで12個使った。当初、ゴムタイヤのキャスターを使ったのだが、CDを収納すると、その荷重のためゴムタイヤが凹んでしまい、うまく動かなかった。ゴムより硬めのテフロン巻タイヤ(価格は同じ)のキャスターに取り換えて、スムーズに動くようになった。


■把手の上下についている金属プレートは、スタックしたケースの上下をつなぐための物だが、接着してしまえば必要はない。仙台箪笥の飾りみたいなものだ。なお、背面はカットしたベニヤなど貼り付けるつもりだったが、ケースの内側にくるべき銀色のバックボードを表に見えるように組み立てたら、そんなに見苦しくはなかったので、そのままにしてある。


オーディオテクニカのケース12台・蝶番5個・キャスター12個・把手2個・接着剤などと、プラスドライバー一本、2万円以内でつくれる。ケースに付いているガラス扉は、音楽を鳴らすとビリ付くことがあるので、すべて破棄した。乱暴に閉じると、動かした側のCDの一部がせり出してくることがあるが、それほどの問題ではない。

更新日 2020-04-26 | 作成日 2020-04-26